LPG=4月14~18日: 中国向けの非米国産カーゴの取引が活発
CFR極東:
先週の極東着市場は買い気の高まりを背景に上昇した。Rim Asia Indexは17日時点で、プロパンが570.25ドルと11日比37.25ドル高、ブタンが533.75 ドルと同20.75ドル高。中国向けのスポット調達が活発化した。特に、米中貿易摩擦の影響でプロパンの供給が引き締まるとの見方から、非米国産プロパンに対する買い気が強い。これを受け、プロパンの上げ幅はブタンのそれを上回った。中国輸入1社が5月後半着プロパン4万6,000トンを5月CP対比50ドル台半ばのプレミアムで買い付けたほか、華南のプロパン脱水素(PDH)プラント操業1社は6月前半着プロパン4万6,000トンを6月CP対比60ドル台半ばのプレミアムで調達した。
FOB中東:
カタールエナジーが入札を通じ、5月22~26日積みプロパン3万3,750トン/ブタン1万1,250トンもしくはプロパン/ブタン各2万2,000トンのスポット販売に動いていた。中国プレーヤーによるプロパンリッチカーゴへの需要が強いため、この入札はプロパン3万3,750トン/ブタン1万1,250トンが落札されるとの見方が寄せられた。落札価格は5月CP対比10ドル以下のプレミアムになると、一部の市場関係者はみている。一方、サウジアラムコが5~6月積みのターム玉に数量制限を課すとの見方があるようだ。ただ、石油輸出国機構(OPEC)が協調減産の縮小を検討しているなか、数量制限が課されることに懐疑的な見方も寄せられた。現時点で、5月CPはプロパンが575ドル前後、ブタンが555ドル前後で予想されている。
日本国内:
4月渡しの陸上京浜のプロパンは97,200~98,200円と、前週から500円下落した。先安観測から元売りによる売りがさらに加速した。京浜エリアでは、大手元売り1社がプロパンを96,000円台まで売り込んだもよう。5月の仕切り価格の下落見通しから、4月中の在庫消化を推し進めた格好だ。また、米中貿易戦争の影響で急落した米国積み極東着スポット玉で在庫の入れ替えようとした可能性もありそうだ。こうしたなか、東海エリアにタンクを持つ大手卸業者1社が16日応札締め切りで買い付け入札を実施した。4月渡しのプロパン、ブタンを最大500トンずつ購入する予定だった。ただ、購入余地が限られたため、実際には半分程度の購入にとどまったようだ。落札価格など詳細は明らかにならなかった。