原油・コンデンセート=4月14~18日:中国、カナダ産原油を買い増し
カナダ産TMXパイプライン出しの重質原油の商いでは、7月着として中国向けに成約となった。TMX出し原油の相場は、このところアジアの買い手の裾野が増加しているうえ、米国のトランプ大統領による米国産原油の関税政策を受け、中国勢が米国産原油の購入を避ける動きが強まっており、代替としての需要増から価格が切り上がった。中国の栄盛石化(Rongsheng Petrochemical)は7月着のTMXパイプライン出しのアクセスウェスタンブレンド原油(AWB)を計2カーゴ(各55万バレル)、コールドレーク原油を1カーゴそれぞれ購入した。価格は中国着のCFRベースで、AWBがICEブレント指標に対して2.00ドル台半ばのディスカウント、コールドレーク原油は同指標に対して1.00ル台半ばのディスカウント。また、中国国際連合石油化工(ユニペック)も、仏トタルエナジーズから7月着のコールドレーク原油を1カーゴ購入した。
【中東】 アラムコトレーディング(ATC)は16日、米エクソンモービル、欧ビトールから、それぞれ大型原油タンカー(VLCC)1隻分に相当する200万バレル、オマーン200万バレルを中国中化(Sinochem)からそれぞれスポット購入した。ATCはこれらのカーゴを、入札を通じて買い付けており、いずれも韓国着のCFRベースでの調達となった。南アジアのエネルギー企業は、ATCによる今回のスポット購入について、「合計800万バレルを韓国着のCFRベースで購入しているものの、仕向け地を韓国以外に変更できるオプションを有している」と伝えている。
【南方】 4月積みイクシスコンデンセートの出荷に遅れが発生した。LNGのイクシスプロジェクト(年産890万トン)が4月上旬に発生した生産トラブルの影響で稼働停止していることが影響した。4月積みイクシスコンデンセートの出荷は当初の予定に比べ5~10日程度遅れそうだ、とシンガポールのトレーダーは指摘した。4月積みイクシスコンデンセートでは、米エクソンモービルなど需要家3社が各1カーゴを購入していた。さらに、5~6月積みイクシスコンデンセートの出荷にも遅延が発生する見込みとなった。
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