石油化学=4月21~25日:MTBEもち合い、中国品は欧州向けに売り気
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は同値圏で推移した。原油相場の動きを受けた。中国の誘導品相場は採算性が低いことから、ベンゼン相場の基調は弱い状況となっている。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は小幅強含み。中国国内の在庫水準が低下したことがサポート要因となった。
【ガソリン基材】
中国積みのMTBE相場は変動がみられず。一部のメーカーが欧州向けの販売交渉に臨んでいると伝えられるが、カーゴの詳細等は確認されていない。米中を中心とした貿易摩擦によりガソリン基材の商流も変化が予想されており、MTBEの取引においても強い不透明感が意識されている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は前週と同水準で推移した。中国政府による米国品に対する関税引き上げの表明を受け、石化原料のエタンの取り扱いがどのようになるのか注目されている。週後半にはエタンが関税リストから除外されるのではないかとの情報が流れた。しかし、公式な発表は確認されていないため依然として市場は不透明感が強い。
アジアのプロピレン市場は様子見ムードが中心となった。
北東アジア着の市場では先行き相場に不透明感があるなか、売買ともに取引を急ぐ向きが見られない。
東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカー1社が入札を通し、4月後半積み1カーゴをスポット販売した。
北東アジア着のブタジエン相場は下落した。北東アジア市場では全体的に需要が弱まっている。中国では国内相場が軟調に推移しており、需要家は国内価格より低い水準でなければ輸入品に買い気を示さないもよう。また、ブタジエンの売り物も少ないため、船の余剰が生じているとの指摘がある。当週の取引では、マレーシア品が中国向けに成約されたと伝えられた。