LPG=4月28日~5月2日:5月CPが市場予想を上回り確定
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着が供給増を受け下落。1日時点で、Japan Indexはプロパンが511.00ドルと4月25日比17.50ドル安、ブタンが491.00ドルと同22.50ドル安。米国産カーゴの売り手が漸増し、6月前半着プロパン2万3,000トンの相場は6月極東着市況対比1桁台半ばのディスカウント(1日時点で511ドルもしくは6月CP対比56ドル前後のディスカウントに相当)にまで切り下がった。一方、中国着は、需給引き締まり感から小幅高となった。China Indexはプロパンが636.00ドルと4月25日比2.00ドル、ブタンが583.00ドルと同7.00ドルそれぞれ上昇した。華東の石化1社が6月1~10日寧波着プロパン4万6,000トンを対象とした買い付け入札を実施したが、応札が少なく、提示価格も希望価格を上回ったためにキャンセルされた。米中貿易摩擦で市況の変動が激しいなか、中国以外の向け先が対象でも、入札への参加者が少なくなる傾向だと市場関係者は指摘する。
FOB中東:
5月CPはプロパン610ドル、ブタン590ドルで確定した。プロパンが前月から5ドル、ブタンが同15ドルそれぞれ下落した。市場関係者の多くが、この価格は予想以上だったと指摘した。米中貿易摩擦に伴い、中国向けの中東産カーゴの需要が強まるとの観測が強材料視されたとの見方が寄せられた。 さらに、アラムコ自身のプロパン供給がタイトなことも考慮された可能性があると市場関係者はみている。6月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談では、売り手の唱えは6月CP対比1桁台のプレミアムで変わらない一方、買い手はこの水準での買い付けに関心が薄い。同荷姿に対する買唱えは6月CP対比10ドルのディスカウント以下で伝えられた。中国プレーヤーも、現時点で中東産カーゴの買い付けに動いていない様子。この状況下、プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談は買い手のアイデアに近いレベルで展開されるとみられている。
日本国内:
5月渡しの商談が始まった。陸上京浜のプロパンは5月CP確定後に95,300~96,300円となった。5月CP確定前は94,000円台の商談が主流だったとされたが、値上げする動きが広がった。5月CPが市場の予想を上回って確定し、5月の仕入れコストが想定よりも下がらないとの見方が広がったためだ。一方、スポット商談は低調だった。一部の元売りや需要家がゴールデンウィークの大型連休に入ったことで、市場に活気が見られなかった。5月商談の本格化は連休明けに持ち越された。