石油化学=4月28日~5月2日:MTBE、中国連休前に凪相場に
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週前半に下落し、後半に下げ幅を縮小する動きとなった。主に原油相場の動きを映した。ベンゼン相場は誘導品の採算性低下が重石となる状況が続いている。PXは川下のポリエステル製品の荷動きが貿易戦争の影響で低下していることもあり、市場心理は強気になりづらいとの声も聞かれた。
【ガソリン基材】
中国積みのMTBE相場はもち合い。中国が週後半から連休入りするため販売を急ぐ向きはいなかった。山東積みでは売りアイデアが670ドルで聞かれたが、買い手は応じなかった。需要は振るわず、また採算性が低下するなか、中国の独立系MTBEメーカーは設備の稼働調整や計画停止などの減産を実施していると伝えられた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場に動きはみられず。中国や韓国、日本が連休を控えていたうえ、6月品の商談が本格化しておらず、商いは低調となった。一方でカタール品が中国向けに770~780ドルで成約されたとの情報が伝えられた。中国連休前であり、取引量の多くないカタール品だったため、成約価格には割安感があるとの指摘も寄せられた。
アジアのプロピレン市場は労働節連休を控え、様子見ムードが中心となった。
北東アジア着の市場では誘導品の需要が振るわないなか、中国国内相場が軟調となっており、輸入品に対する買い気が乏しい商況となった。
東南アジア市場では、先行き供給が増える傾向にある一方、誘導品であるポリプロピレンの需要も軟調となっており、需給に引き締まり感が見られない。
北東アジアのブタジエン市場では、週後半から中国が連休入りしたこともあり、週を通して全体的に静かな商況となった。連休前には、イラン品が中国向けに販売打診されていると伝えられた。このほか域外品の取引ではすでに販売が一巡しており、新たなスポットの売り物は見られない。