石油化学=5月5~9日:MTBE一段安、供給の潤沢感を受け
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は小動きとなった。原油相場の上昇が押し上げ要因となった一方、中国からの買い気が一服したことで相場は上昇力を欠いた。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は強含み。供給の余剰感が後退したことを受けた。
【ガソリン基材】
中国積みのMTBE相場は軟調となった。原料コストが下がったことや、供給の潤沢感が強いことを受けた。一部の売り手が6月末から7月に積み込むカーゴを南米向けに交渉しているようだ。商談水準は630~670ドルと伝えられた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場に変動はみられず。韓国、日本が週前半まで連休入りしていたことや、誘導品相場の採算が低下した状態が続いており買い気が弱いことを受けた。東南アジア市場では、5月下旬ごろからロッテケミカル・インドネシアがエチレン設備の立ち上げに入るとみられている。このほか停止していた設備が稼働を再開することから、供給量が増加するとみられる。
アジアのプロピレン市場は様子見ムードが強い。
北東アジア市場では、週前半まで複数の国が休日となっており、取引が閑散となった。需要家の買い気が乏しい一方、売り手も手持ち玉が薄いため、販売に急ぐ向きが見られない。こうした状況下、全体的に静かな商況となった。
アジアのブタジエン相場は強含みに推移した。
北東アジア着の市場では、このところ中国国内の相場が堅調に推移していたほか、輸入品の売り物が少ないことから商談水準が押し上げられた。台湾品の売りアイデアは1,070ドルで提示されたと伝えられた。域外からの新たな売り物は見られない。