原油・コンデンセート=5月5~9日:インドHPCLがマーバンを購入
中東原油/コンデンセート アブダビ産原油の商いでは、インドの国営ヒンダスタン石油(HPCL)が既報のとおり、7日に締め切った入札で7月着マーバンを購入した。その後の調べでHPCLに対しては、タイ石油公社(PTT)が計200万バレルを販売していたことが明らかとなった。PTTは今回、中国石油天然気(ペトロチャイナ)がマーバン200万バレルを販売する際に、HPCLに対する販売窓口として販売したようだ。HPCLが今回購入した200万バレルのインド着のCFRベースの成約価格は判然としないものの、FOBベースの換算値はドバイ市況に対して80セント台のプレミアムだったと見られている。HPCLは西アフリカ産原油を購入することが多いが、今回は割安感からマーバンを購入したとみられる。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート カナダ産原油の商いでは、8月着のTMXパイプライン出しの商談が開始された。8月着のコールドレークの売唱えは、CFRベースでICEブレントに対しフラットから1ドルのディスカウントの間で提示されているようだ。北米市場で中重質原油の需給がタイトであるため、売り手は強気な販売スタンスを保っているようだ。「売唱えと買唱えの水準が離れており、8月着の成約はまだない」と中国の需要家は指摘した。7月着のTMX原油は既報のとおり、栄盛石化(Rongsheng Petrochemical)などの中国勢や韓国勢が手当てしていた。7月着のコールドレークの価格は既報のとおり、CFRでICEブレントに1ドル台のディスカウントで成約されていた。
南方原油/コンデンセート 7月積みベトナム産の商いでは、ベトナム国営PVオイルがチムサオの販売入札を開示した。この入札はベトナム時間13日9時応札の締め切り、同16日18時有効期限で実施され、対象は7月19~23日積み1カーゴ(30万バレル)。この入札にはタイのバンチャックなど固定的な需要を抱える東南アジアの複数のプレーヤーが参加する見通し。軽油など中間留分の精製マージンが拡大していることから、これらのプレーヤーはチムサオに対する評価の引き上げを検討しており、市場のセンチメントは先行き強気に振れる公算が大きい。
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