LPG=5月5~9日:中国プレーヤーが米国産プロパンを転売
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着が買い気の高まりで上昇。8日時点で、Japan Indexはプロパンが503.75ドル、ブタンが483.75ドルとともに2日比7.75ドル高となった。6月着プロパンに対するトレーダー勢の買い気が堅調で、相場が切り上がった。一方、華東の輸入業者1社が6月前半着プロパン2万3,000トンを計3カーゴ販売し、中国プレーヤーによる米国産カーゴの転売の動きが強まっているもよう。一方、日韓向けのブタンの供給が少ない一方、石化会社がブタンへの買い関心を寄せており、需給が引き締まっている。中国着は、CP予想の上方修正から強含み。China Indexはプロパンが644.00ドル、ブタンが591.00ドルとともに2日比10,00ドル上昇した。華北のプロパン脱水素(PDH)プラント操業1社は5月着、6月着ともカナダ産カーゴを調達した。売り手は日本の元売り2社で、このうち1社は同操業1社と積み地のスワップ取引を行った可能性がある様子。
FOB中東:
6月積みでは、ブタン単体の売り手が現れた。クウェート石油公社(KPC)がクウェート時間9日13時応札の締め切り、同日18時応札の有効期限で販売入札を実施した。対象は6月6~10日積みブタン4万4,000トンだったが、結果は聞かれていない。売り手の浮上でブタンの需給は緩そうだ。プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談では、売り手は唱えを6月CP対比10ドルのディスカウントで寄せている一方、買い手のアイデアは6月CP対比20ドルのディスカウントかこれ以下とみられている。6月CPは現時点で、プロパンが580ドル前後、ブタンが560ドル前後で予想されている。
日本国内:
5月渡しの陸上京浜のプロパンは92,000~93,000円と前週から3,300円暴落した。原油市況の下落などを受け、先安観が強まったことで、元売り勢の売り込みが加速。一部元売りが川崎基地出しで積極的に売り込むと、週末には別の大手元売りも川崎、千葉基地出しで追随した。5月着の海外市況が割安とみて、輸入玉を買い増したようだ。一方、別の元売り2社は上記元売り2社の後塵を拝した。5月14日以降に米国積みカーゴに高関税が課される中国プレーヤー向けに冷凍玉を転売したため、国内在庫が一時的に薄くなっていたとみられている。ただし、このうちの元売り1社はブタンについては在庫が高いようで、鹿島、川崎、霞、大分の主要基地から有力卸業者向けに90,000円台で販売したとの情報が伝えられた。