石油化学=5月12~16日:パラキシレン相場、供給タイトを背景に上昇
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は大幅に上昇。米国と中国が互いに関税を引き下げたことを受け、中国国内でスチレンモノマー(SM)など複数の石化製品の先物相場が強含んだ。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は強含み。中国国内で大手PXメーカー2社が稼働率を引き下げており、供給に引き締まり感が強まった。
【オレフィン】
アジアのエチレン市場は、商い薄となった。当週にタイでアジア石油化学工業会議が開催されたため、多くのプレーヤーは取引から離れていた。
東南アジア市場では、5月後半以降に新規エチレン設備の立ち上げや、停止中のエチレン設備の再開が見込まれるため、先行き供給の潤沢感が強まるとみられている。
アジアのプロピレン市場は全体的に静かな商況となった。
北東アジア着の市場ではアジア石油化学工業会議の開催の影響で市場参加者が限られており、全体的に静かな商況となった。
東南アジア市場では誘導品の需要が振るわないなか、プロピレン供給に余剰が見られた。
アジアのブタジエン相場は大幅高となった。米中間の関税の引き下げを受けて市場心理が強まり、中国国内のブタジエン相場が急騰するなか、ドルベースの成約可能な水準も押し上げられた。中国では、一部のブタジエン設備で不具合が見られた。
韓国では、石化メーカー1社が入札を通じて6月積みのカーゴを販売したと伝えられた。
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