LNG=5月12~16日:需要家からの引き合い少ない
北東アジアの需要家からの引き合いは乏しい。需給が緩く、さらに現行相場に対して割高感を抱く需要家が少なくないためだ。多くの日本需要家は長期契約玉の引き取りで需要を満たしているどころか、JERAは6月着と7月着の販売打診をしているとの情報も聞かれる。日本企業は「在庫調整の一環とみられるが、ひとえに余り気味ということなのだろう。需給が引き締まっていたら期近着をスワップでも手放すことはないはず」と伝えた。また中国勢も販売に積極的だ。中国海洋石油(CNOOC)は16日応札の締め切りでFOBベースの販売入札を開示した。対象は7月3~5日に北西豪州大陸棚プロジェクト(NWS、同1,630万トン)で船積みする1カーゴ。このところ中国企業は米国の関税政策を受けて米国出しを欧州へ転売する動きを見せているが、「豪州など米国産以外も転売の対象。よほど景気が悪いのか需要がない。このため中国はパイプラインガスの輸入と国産ガスで需要をまかなえている様子」(市場関係者)。CNOOCは4月29日に5月着を売って6~7月着を購入するスワップ入札の応札を締め切っている。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 南アジア向けのスポット需要は底堅い。インド国営石油(IOC)が6月1~10日エンノール基地(年間受入能力500万トン)を対象とした買い付け入札を開示した。応札の締め切りは15日とみられる。また、バングラデシュ国営ルパンタリタプラクリティックガス(RPGCL)が12日締めの入札で6月26~27日着1カーゴを12.18ドルで調達した。落札者は欧ガンボーだったようだ。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アンゴラLNGは、アンゴラプロジェクト(年産520万トン)出しの1カーゴを対象とした販売入札を14日に締め切った。対象となったカーゴの到着日は5月24日~6月15日着だった。
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