石油化学=5月19~23日:MTBEは反発、減産で余剰感が後退
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場および北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はレンジ内での推移となったが、やや基調が弱まった。北半球ではガソリンの需要期となっているが、芳香族製品のガソリン基材向けの評価が高まらないことが要因のひとつ。
【ガソリン基材】
中国積みのMTBE相場は反発。このところ相場の下げ基調が続き採算性が悪化したことから、中国のMTBEメーカーで減産または稼働停止する向きがみられた。これにより供給の潤沢感が後退した。このなか、売り手のアイデアは660ドルでみられた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は小幅安。中国国内の供給が増加しており、輸入品に対する買い気は乏しい。一方、東南アジアで新規エチレン設備の立ち上げ作業が行われているほか、誘導品のトラブルや稼働低下などを背景にエチレンの供給が増加。需給の緩和感が強まった。
アジアのプロピレン市場では全体的に静かな商況となった。
北東アジア着の市場では需要家の買い気が乏しい一方、販売を急ぐ売り手も見られないなか、様子見ムードが強まった。
東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカー1社が期近積みについて販売入札を実施した。
北東アジア着のブタジエン市場は、引き続き、比較的堅調に推移した。ただ、中国国内相場が下落したため、前週ほどの高値での成約は困難になったとの指摘も聞かれた。台湾の石化メーカーは、入札を通じて6月積みのカーゴを販売した。東南アジアでは、マレーシアの石化メーカーも販売入札を実施した。