国内石油製品=5月19~23日:陸上ガソリン、補助金再拡充で値下げへ
政府が22日から新たに物価対策として補助金の再拡充に動いたため、陸上ガソリンは値下がりした。ただ、市場は先安をすでに織り込んでいるため、週間の下げ幅は限定的。政府はレギュラーガソリン小売価格の5円下げを想定する一方、スポット卸価格は千葉が週間比1.7円安の131.3円、阪神が同0.85円安の130.2円にとどまった。
政府は今後も10円を上限に補助金を投入する構え。需給面では、時期的に梅雨入り、ないしは雨模様など、このところ天気に恵まれない地区も少なくない。首都圏では9週連続で週末が降雨となり、各種イベントの中止が相次いでいる。週末の降雨は消費者の外出意欲を湿らせ、結果的にガソリン需要にも響く。
もっとも、複数の商社や広域ディーラーなどは、目先は補助金の拡充による卸および小売価格の軟化は避けられないとしながらも、値下げが浸透後は一定のガソリン需要回復を見越す向きもある。これまでおおよそ一律価格だったレギュラーガソリン小売価格は各店舗の独自判断で値下げが広がっており、最安値では早くも150円割れが出始めている。
東京 : 国内製品チーム 阿部 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.