LNG=5月26~30日:新規需要見られず、積極的な動きなし
依然として北東アジア向けの新規スポット需要は見られない。日本勢が実需のために買い付けに動いたとの情報は1カ月以上聞かれておらず、大半の売買は転売かタイミングスワップだ。不需要期のためスポット購入を必要としていないことが大きな要因だが、「日本企業は6月に人事異動が行われることが多いため、積極的に動きにくい時期」(欧トレーダー)との見方も寄せられている。中国企業も景気停滞に伴う低需要や現行相場への割高感から買い意欲は乏しい。また中国では国産ガスの生産が増勢だ。中国石油化工(シノペック)によると、四川省の普光ガス田の天然ガス生産能力は日量2,600万立方メートルと、前年同時期に比べ20%近く増加している。さらに同社グループ企業の西南石油局の2025年の天然ガス生産量は42億立方メートルと、前年同期比3.19%増加している。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 インド国営石油(IOC)は5月15日締め切りの入札を通して、6月1~10日エンノール基地(年産500万トン)着1カーゴを11.80ドル前後で購入したとみられていたが、市場関係者によると、落札価格は11.60~11.70ドルだったようだ。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アルジェリア炭化水素公社(ソナトラック)がFOBベースの販売入札を実施しているとみられる。対象は6月1日前後にアルズープロジェクト(年産2,080万トン)ないしは、スキクダプロジェクト(同450万トン)で船積みされる1カーゴ。応札の締め切りは明らかとなっていない。
|
|