国内石油製品=5月26~30日:陸上ガソリン、6月入りで東西格差解消へ
5月22日からの補助金再拡充を受け、陸上ガソリンは下げ圧力が強まった。月末の整理売り、さらに6月も根強い先安観が残り、千葉は週間で3.55円安の127.75円、阪神は同2.6円安の127.6円で5月相場を終え、6月相場に移行した。やや開いていた東西格差はいったん見直され、千葉も阪神もほぼ同値に移行している。市場では、ガソリンの補助金上限10円に対し、まだ余裕があるとされ、その分が下げ余地として弱材料視されている。
一方、製油所の定修や装置不具合によるトッパー停止など、生産側もややバランスを欠き始めた。在庫面では需要が旺盛なジェット燃料でタイト感がある反面、ガソリン、灯油、軽油は余剰気味。連産品の宿命とされ、各油種の在庫調整にばらつきが生じている。トッパー停止で生産や在庫の調整が進むか6月の注目材料となりそうだ。
補助金の再拡充を映し、レギュラーガソリン小売価格は全国的に値下げ傾向を強めている。卸業者や小売業者によっては「値下げで消費者が戻っている」と伝える声も寄せられているが、総じてガソリン需要が伸びる勢いはまだみられない。消費者間では天候不順やコメの高止りが響き、車を使った遠出意識の台頭はもうしばらく時間がかかりそうだ。
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