石油化学=6月9~13日:芳香族製品、週後半に原油高を受けて強含み
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週後半にかけて強基調で推移した。イスラエルがイランを攻撃したことを受けて原油相場が急伸したことを受けた。
【ガソリン基材】
中国積みのMTBE相場に変動はみられず。供給に余剰感があるため、中国のMTBEメーカーは減産体制を維持している。一方で需要も強さはみられない。東南アジアではマレーシアの石油精製1社がテンダーを通じて7月品を買い付けたが、落札価格は契約価格を下回ったという。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は小幅強含み。売り物が限られることを受けた。また、米国から中国向けのエタン輸出が滞っており、先行き中国国内品の売り物が減る可能性があることが、買い気を強める要因のひとつに挙げられた。
アジアのプロピレン市場は需要家の買い気が強まった
北東アジア市場では、米中貿易協議が合意されるとの観測が広がっており、需要家の買い気が強まった。こうした状況下、相場が小幅ながら押し上げられた。
東南アジア市場では、ロッテケミカル・インドネシアの新規ナフサクラッカーの立ち上げが遅れているうえ、マレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)のナフサクラッカーの再開も順調ではなく、供給にタイト感が出ている。
北東アジア着のブタジエン市場は、取引が低調となった。域外品などの売り物はあるようだが、売り手は価格を引き下げてまで販売しようとしない。一方、合成ゴムやタイヤの需要が弱いため、ブタジエンに対する買い気も鈍い。韓国では、合成ゴムメーカーの工場が火災のため稼働を停止したが、ブタジエンの余剰が生じているとの情報は聞かれない。
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