国内石油製品=6月9~13日:陸上ガソリン、原油急騰で値戻しへ
陸上ガソリンは底打ち反転の様相を呈した。補助金が上限の10円に達したほか、地政学的リスクの高まりから海外原油価格が高騰。これまでの弱基調から一転、強基調に転じつつあるようだ。千葉は週間で0.95円高の126.1円に対し、下げ足が速かった阪神は同2.15円高の125.75円と、東西価格差は大幅に縮小した。
13日にイスラエルがイランの核施設などを攻撃。イランも報復するなど、交戦状態に突入した。海外原油市場もこうした産油国の動きに刺激され、WTI原油は一時78ドル近くまで急騰するなど、これまでの60~65ドルレンジを一気に突き抜けた。現在はやや落ち着いているものの、それでも70ドル台を維持しており、風向きが変わったと見ることもできる。
国内では、14日に東北地区が梅雨入りし、これで九州から広い範囲で梅雨入り状態となった。西日本では強い雨を記録したものの、16日以降は全国的に晴れ間も見え、気温は30度超が予想されるなど、夏日となりそうだ。好天や高気温はガソリン消費増に繋がりやすいため、海外の地政学的リスクと合わせて需給面に大きな変化が生じるか注目したい。
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