国内石油製品=6月16~20日:陸上ガソリン、原油急騰で一段上げへ
陸上ガソリンは海外原油市場の急騰を織り込み、底上げが顕著となった。千葉は週間で4.05円高の130.3円、阪神は同3.7円高の129.6円。補助金が上限10円に達しており、原油コストに連動する仕切り体系に移行している。第4週の系列向け仕切り価格は4.5円の上げだった。
一方、イランとイスラエルの軍事衝突を受け、海外原油価格が急騰したため、政府は補助金の追加拡充を発表。時期的に選挙対策の側面は否めないものの、26日から再び補助金の仕様変更が実施される見込み。市場関係者間では相場観の修正が求められそうだ。複数の市場関係者によると、23日夕刻に資源エネルギー庁は元売りや商社向けに仕様変更説明会を実施するという。
全国的に真夏日を記録し、先週は一足早い行楽日和となった。ガソリン小売価格が値下がりするなか、主要高速道路では長い渋滞が発生するなど、ガソリン需要は持ち直している印象もある。ここにきて製油所のトラブルや火災も表面化しており、引き続き供給面でやや不安定さが残る。在庫面では中間留分が積み上がっているものの、ガソリンは直近で約186万klと、前年並みの水準で推移。目立った余剰感はない。
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