LPG=6月23~27日:売り込み強まり極東着が下落
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着、中国着とも原油安や売り手の増加を受け下落した。26日時点でJapan Indexはプロパンが536.00ドル、ブタンが506.00ドルといずれも20日比52.00ドル安となった。China Indexはプロパンが567.63ドルと同42.75ドル安、ブタンが534.50ドルと同20.50ドル安だった。日本着市場では、7月後半~8月着の米国産プロパンを抱える売り手が浮上。中国着では、豪州産や西アフリカ積みなど、非米国産プロパンが売り込まれた。このなか、7月後半着で豪州産プロパン3万3,000トンが7月極東着市況対比10ドル台後半のプレミアム(26日時点で7月CP対比38ドルのディスカウントに相当)で成約になったとの情報が寄せられている。
FOB中東:
7月積みでは、プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談は7月CP対比40ドル前後のディスカウントと、前週から大きな動きが見られなかった。イランとイスラエルが停戦に合意し、中東情勢の緊張が俄かに緩和した。もっとも、中東積みを嫌煙する船主が残ったため、中東産カーゴの商談の進展は鈍いまま。7月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを抱える複数のプレーヤーが残っていた。一方、極東輸入業者は7月積みの需給の緩みを考慮し、7月CPが前月の水準を下回るプロパン590ドル、ブタン560ドルで確定すると予想している。
日本国内:
7月渡しの陸上京浜は、プロパン94,000~95,000円、ブタンが93,000~94,000円で開始された。中東情勢の緊迫化とその後のイランとイスラエルの停戦により、原油価格やLPGの海外市況は大きく変動した。このなか、元売り1社は7月CP確定前のスポット供給を控える方針を示し、他の元売り1社は仕切り価格の想定をやや上回る、プロパン96,000円台半ば~後半から97,000円前後、ブタン95,000円台前半~半ばでスポット価格を提示した。割安なスポット販売が見られず、卸業者間の商談でも積極的な売り手は少なかった。