国内石油製品=6月30日~7月4日:陸上ガソリン、強弱材料が交錯
陸上ガソリンは7月に入り、強弱材料が交錯。海外原油市況が落ち着きを見せるなか、例年より早い梅雨明け、猛暑による小売販売の底堅さなどが支援材料視されている。燻る地政学的リスクも潜在的な強材料だ。
一方、消費者間で物価高による節約志向は健在。さらに輸入玉の出回りも響き、特に西日本では二次基地玉に競争力が増している。千葉は週間比1.0円高の128.5円、阪神は同1.1円安の126.75円。
需給面ではガソリン在庫の取り崩しが進んでおり、直近6月28日現在、全国ベースで167万3,044klと、前年を7%下回っている。GW後から増加傾向を示していた在庫は足元で余剰感が解消気味。製油所の生産調整も奏功しているようだ。夏の需要期は8月のお盆がピークとなるため、7月から元売りや商社による需給改善対策が強まる傾向に対し、輸入業者や手持ち広域系の売り込みと、売買双方の綱引きが一層顕著となりやすい。
また、今年はお盆までに参院選もあり、要人の政治的な言動も見逃せない。自民党の森山幹事長は4日、「ガソリン税暫定税率を年度内に廃止」と、具体的な時期について初めて言及している。
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