石油化学=7月7~11日:MTBEは一段安、定修完了で供給増加
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場および北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週前半から半ばにかけて強含む場面がみられた。主に原油相場が上昇したことを映した。またPXではPTAの新規設備が立ち上がることを受け、需要増の期待が強材料となる一方、PXとPTAの格差が低水準となっていることが上値を圧迫する要因として意識された。
【ガソリン基材】
中国積みのMTBE相場は一段安となった。中国の山東地域で一部のMTBE設備が定修を終え稼働を再開したため、供給の潤沢感が強まることが嫌気された。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレンスポット相場は軟化した。中国国内相場安に引きずられた。前週の取引で韓国品が中国向けに820ドルで成約されていたことが明らかとなった。米国から中国向けのエタン輸出が再開されたことで、中国国内のエチレン供給の水準は回復傾向にあり、これに伴い中国国内相場は軟調に推移している。
アジアのプロピレン市場は東南アジアの石化メーカーからスポットの売り物が見られる。
北東アジア着の市場では、中国需要家の買い気が乏しいなか、取引が低調となった。
東南アジアの市場では、マレーシアの石化メーカー1社が期近積みについて販売入札を実施した。
北東アジア着のブタジエン相場は強含み。中国国内で合成ゴムの先物相場が堅調に推移したことを受けた。
入札関連では、マレーシアの石化メーカーが7月末積みのカーゴを販売したと伝えられた。週後半には、タイや台湾の石化メーカーからも8月品に対する売り気が見られた。
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