LNG=7月7~11日:高気温で冷房用需要が増加
北東アジアは広い地域で気温が高く、冷房用需要が増勢だ。東京都心では3日連続で最高気温が35度を上回る見通しだ。このなか日本ガス会社は「暑さで都市ガスの出荷数量が計画より上振れしている」と伝えた。さらに東日本の電力会社でも7月1~7日の電力需要が前年比12.6%増加しているという。足元では石炭火力の焚き増しで電力供給予備率に余裕があるが、高気温が長期化すればLNGのスポット需要が浮上する可能性がある。「この暑さは想定以上。JERAをはじめ、電力会社は買いポジションにいるとみている」(日本企業)との見方があるうえ、実際に電力会社をはじめとした複数の日本需要家が期近着のスポット購入に関心を示しているとの声が聞かれる。さらに中国では気温が40度を上回る地域が続出している。ロシアや中央アジアから送られるパイプラインガスの供給量が潤沢なうえ、LNGより割安な石炭火力の稼働を優先させているが、中国海洋石油(CNOOC)がスポット購入を検討しているもよう。また韓国でも韓国ガス公社(KOGAS)が価格次第ではスポット購入を視野に入れている。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 バングラデシュ向けの需要も旺盛だ。同国国営ルパンタリタプラクリティックガス(RPGCL)は7日に応札を締め切った入札を通して、8月14~15日着を12.62ドルで欧ビトールから購入した。当該入札では8月3~4日着も買付け対象としていたが、こちらは不成立だったようだ。これを踏まえて同社は13日応札の締め切りで、新たに買付け入札を実施している。対象は8月4~5日着、8月21~22日着、8月28~29日着の計3カーゴ。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アルゼンチン国営IEASAは15日応札の締め切りで買い付け入札を実施している。対象は8月9、13、17、22、28日エスコバル基地(年間受入能力610万トン)着の計5カーゴで、応札価格の有効期限は7月16日。
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