LPG=7月7~11日: インド向けターム商談開始
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着が8月着の売り手の多さを受け軟化。8月前半着ではフルプロパンカーゴの売りものが見られ、8月後半着でもプロパン単体の売り込みが多かった。10日時点でJapan Indexはプロパンが540.25ドル、ブタンが510.25ドルといずれも4日比9.75ドル安となった。China Indexはプロパンが565.38ドルと同6.88ドル高、ブタンが539.00ドルと同4.00ドル高だった。中国着では、ブタンの需要が堅調で、これが相場を下支えした。華南輸入1社や華東の石化1社などがスポット購入に動いた。さらに、インドネシアの石化1社や台湾輸入1社が8月着の買い付け入札を実施するなど、買い手が多かった。
FOB中東:
8月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は8月CP対比40ドルのディスカウントとみられている。同荷姿の玉を抱える売り手が複数散見されるが、積極的に売り込む動きが見られない。インド輸入業者勢の買い気がみられないなど中東積みの買い手が乏しいことが背景にあるとみられている。こうした売り手は、中東積みでの販売を諦め、CFRベースでの販売を模索し始めた。東南アジアや中国向けなどにブタン付きカーゴの需要が堅調との見方も伝えられた。こうしたなか、インド国営石油会社(IOC)が2026年のタームの買い付け入札を開示した。1~3月、4~6月、7~9月、10~12月積みの各月最大プロパン/ブタン各2万2,500トンが対象。各納期の応札の締め切りはそれぞれ7月14日、15日、16日、17日だった。
日本国内:
7月渡しの陸上京浜はプロパンが88,200~88,700円、ブタンが88,300~89,100円と前週から下落した。一部の元売りがプロパンを87,000円台でスポット供給しており、卸業者間の相場も切り下がった。こうしたなか、プロパンを87,000円台で調達していた卸業者も見られた。一方、これらの水準の売りものはおおよそ消化されたとみられ、相場が底を打ったとの見方も聞かれた。