石油化学=7月14~18日:MTBEは小幅反発、買い気の戻りで
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は週半ばに弱含んだ。原油相場が下がったことを受けた。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は下げを渋った。中国の鄭州商品取引所でPXの先物などの相場が堅調となったことを受けた。
【ガソリン基材】
中国積みのMTBE相場は前週に比べ小幅強含んだ。積み込みのタイミングは不明なものの、645~650ドルでの成約が伝えられた。一方、8月後半積みの売りアイデアは640~650ドルで聞かれており、成約価格には割高感があるとの指摘も聞かれた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場に動きはみられず。ただ、中国国内相場の下げ基調が続いており、北東アジア着相場に下げ圧力がかかっているとの声も聞かれた。米国から中国向けのエタン輸出が再開されて以降、中国国内のエチレン供給懸念は後退。また、近くエタン船が到着しエタンクラッカーが再開すれば、中国国内でエチレンの潤沢感が強まりそうだとの声も聞かれた。
アジアのプロピレン市場は需要が振るわないなか、相場の基調が弱い。
北東アジア着の市場では、中国国内品の供給に潤沢感があるなか、需要家の買い気が乏しい。一方、売り手も手持ち玉が多くないため、販売を急いでいない。
東南アジア市場では、マレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)が冷凍品5,000トンを対象に販売入札を実施していたが、最終的にキャンセルされた。PRefChemのRFCC1基が不具合により、稼働を停止したことが背景。
北東アジア着のブタジエン市場では、取引が低調となった。欧州品の売り物が見られるが、売買アイデアの差が大きいため、成約しづらい状況のようだ。
台湾の石化メーカーは、8月積みのカーゴを複数販売した。これらのカーゴは韓国や台湾国内に供給されるもよう。
東南アジアでは、タイの石化メーカーが8月中旬積みのカーゴを販売した。また、インドネシアの石化メーカーも8月中旬積みを対象に販売入札を実施した。
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