原油・コンデンセート=7月28日~8月1日: サウジ、9月OSPを引き上げへ
中東原油/コンデンセート サウジアラビア国営サウジアラムコが8月上旬に確定する、アジアの契約者向けの9月積み各種の公式販売価格(OSP)フォーミュラは、前月から大きく上昇すると予想されている。サウジアラビア産で主力のアラブライト(AL)の9月積みOSPは、8月比で1.00ドル前後の上昇を見込む契約者が多い。サウジアラムコがALのOSPを決める際に参照する、7月におけるドバイ原油の月間格差が、6月に比べて1.00ドル強、拡大していたことをサウジアラムコが考慮するとみられる。一方、中東産コンデンセートの商いでは、サウジアラムコは、同国産の8月積みのクフコンデンセートをスポット販売したもよう。買い手は不明ながら、50万バレルをドバイ市況連動価格で販売ようだ。サウジアラビアでは、同国のラスタヌラ製油所内で稼働するコンデンセートスプリッター(日量22万5,000バレル)において、8月から9月にかけて定修が実施されており、同スプリッターに投入が予定されているクフコンデンセートに8月から9月にかけて供給余力が発生するとの見方が強まっていた。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 米国産原油のアジア向けの商いでは、11月北東アジア着のWTIミッドランドの商談が始まっており、一部のプレーヤーが販売に動いている。売唱えはドバイ市況に対して4ドル台前半のプレミアムで唱えを提示している様子。その後、11月北東アジア着のWTIミッドランドの成約が伝えられた。太陽石油が11月着WTIミッドランドをドバイ市況に対して4ドル台のプレミアムで購入した。さらに、成約価格は不明ながら、GSカルテックスも11月着WTIミッドランドを購入したもよう。WTIミッドランドは競合油種のマーバンに比べて割安感が台頭していることから、複数の需要家がスポット購入を検討しているとみられる。
南方原油/コンデンセート インドネシア国営プルタミナが28日締め切りで実施した、同国石化TPPI向けの9月着コンデンセートの追加買い付け入札は、落札がキャンセルされたようだ。今回を含め、プルタミナはこれまでに、9月着の追加買い付け入札を計4度にわたってキャンセルしていたもよう。プルタミナはいずれの入札においても、TPPIのツバン製油所向けとなる9月1~3日着の1カーゴ(60万バレル)の調達を試みていた。プルタミナの求める日程に適したカーゴが市場に見当たらないことから、「今後も同じ条件での調達は困難とみられる」(シンガポールのトレーダー)。
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