LPG=7月28日~8月1日: 8月CPが確定、ブタンは市場予想を下回る
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着が需給の緩みを受け軟化。7月31日時点でJapan Indexはプロパンが515.75ドルと25日比0.50ドル安、ブタンが485.75ドルと同10.50ドル安となった。中国プレーヤーが非米国産カーゴの調達を優先しているため、米国産カーゴを抱える売り手は日本着での販売を推し進めている。極東輸入業者が9月着カーゴの買い付けに関心を示しているが、売り手の多さからこれら輸入業者は商談入りを急がない構え。中国着は8月CPが市場予想を下回って確定したこと受け軟化した。China Indexはプロパンが532.63ドルと同0.75ドル安、ブタンが497.00ドルと同1.00ドル安だった。複数の中国プレーヤーがブタンの調達に動いた。このうち華東の石化1社は中東トレーダーから9月着ブタンをCP対比20ドル台のプレミアムで購入したと伝えられている。
FOB中東:
9月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は9月CP対比25ドルのディスカウントと前週から25ドル上昇した。買い手が浮上し、相場が押し上げられた。しかしながら、プロパン/ブタン各2万2,000トンのスポットの売り物は多い。北海産ガス1社や韓国輸入1社など複数の売り手が市場に散見された。一方、サウジアラムコが7月31日にターム供給契約者に通達した8月CPはプロパンが520ドル、ブタンが490ドルだった。プロパンはおおむね市場予想の範囲内だったが、プロパン/ブタン格差は市場予想よりも広かった。ただし、これに対しては中東積みブタン付きカーゴの需給が緩いことから妥当だとの指摘も一部の市場関係者からは寄せられていた。
日本国内:
8月渡しの陸上京浜はプロパンが87,500~88,500円、ブタンが87,000~88,000円となった。元売り各社の8月仕切り価格が確定した一方、スポット価格の提示は週明けになるとみられており、卸業者間の商談は静かだった。一部の売り手はこれまでにプロパンを88,000円台で売り唱えていたが、スポット相場はこれ以下に下落するとの見方が寄せられた。7月に定修を実施していた元売り1社が8月渡しではスポット玉を積極的に販売打診する可能性があり、他の元売り勢もこれに追随するとみられているためだ。一方、 ENEOSグローブの川崎ガスターミナルではブタンの出荷再開が遅れている。同基地からの出荷再開は8月4日になる見込みだ。