石油化学=8月11~15日:MTBEはもち合い、需要低迷もメタノール高が支えに
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週半ばには軟化する場面がみられた。原油相場の動きを映したほか、川下製品の需要の弱い状況が続いていることも影響した。
【ガソリン基材】
中国積みのMTBE相場は動きがみられず。売り手は原料であるメタノール相場が堅調なことを背景に販売を急いでいないが、買い手も原油相場が軟調に推移する場面が多いことから買いアイデアを引き上げてまで購入しようとしていない。また、東南アジア着の取引では10月シンガポールまたはマレーシア着がガソリン・スポット市況連動で成約された。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレンスポット取引では9月品が北東アジア着スポット市況連動価格で成約された。固定価格での取引は乏しかった。エチレンとナフサのスプレッドが6月ごろより拡大しており、需要家は割高感を抱いている。一方でエチレンメーカーは減産態勢を維持しており販売を急いでいない。
アジアのプロピレン市場は中国国内相場が堅調となった。
北東アジア着の市場では、中国国内相場が堅調に推移しているなか、同国の需要家から輸入品に対する買い気が強まっている。ただし、9月以降の供給には引き締まり感が出ている。
東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカー1社が誘導品であるポリプロピレン設備が不具合で稼働を停止したことを受け、余剰となったプロピレンを複数販売した。
北東アジア着のブタジエン市場では、欧州品を対象とする商談が見られた。ただ、需要家の買いアイデアが低いため、売り手の採算が合わないようだとの指摘も寄せられた。買い付けを希望する需要家は限られているもよう。台湾の石化メーカー1社は、入札を通じて9月積みのカーゴを販売した。
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