LPG=8月11~15日:極東着上昇、非米国産カーゴの需給引き締まる
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着が需要の堅調さを背景に強含み。8月14日時点でJapan Indexはプロパンが527.00ドルと、ブタンが517.00ドルといずれも8日比15.75ドル高となった。買い戻し需要を抱えるトレーダーが散見されたことに加え、韓国向けのスポット需要も浮上し、買い気が強まった。China Indexはプロパンが564.50ドル、ブタンが534.50ドルといずれも前週から8.00ドル高。複数の中国プレーヤーが中東産などの非米国産カーゴの買い付けを進め、需給が引き締まった。特にブタン付きカーゴの売りものが少ないようだ。米国産カーゴを極東に持ち込む向きが見られなず、さらには、豪州のLNGプロジェクトの定修で同国からの供給が減っていることが要因とみられる。
FOB中東:
9月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は9月CP対比25ドルのディスカウントと前週から10ドル上昇した。極東着、とりわけ中国着の非米国産カーゴの相場が堅調に推移しており、中東積み同荷姿の買い気を刺激した格好だ。中国の石化メーカー1社が売り物を物色しているとの情報が伝えられた。こうしたなか、売り手は強気の姿勢を示しており、9月CP対比20ドル台のディスカウントでの販売には関心を示していない様子だ。また、10月積み同荷姿にも買い気がみられた。オマーンのトレーダー1社が10月CP対比20ドル台半ばのディスカウントで調達したほか、日本の輸入1社も売り物を物色したと伝えられた。
日本国内:
8月渡しの陸上京浜はプロパンが84,000~84,500円、ブタンが84,800~85,800円と前週からもち合った。先週末にはプロパンおよびブタンを83,000円台半ばで売り唱えていた卸業者が散見されていたようだ。お盆休暇明けにはこの水準の売りものが広く流通するとの声が寄せられた。元売り1社も売り気を示しており、同社から特価で供給を受けたとみられる一部の卸業者がスポット玉の販売に動いている。一方、不需要期であることに加え、先安観測が台頭しているなか、買い気は弱い。複数の卸業者から「プロパンは83,000円以下でなければ引き取りが難しい」との見方が聞かれた。