原油・コンデンセート=8月11~15日:イラン産原油、中国企業が購入継続
イラン産原油のアジアの需要家向けの商いでは、独立系を中心とした中国企業がスポット購入を続けた。イスラエルとイランの交戦が激化し始めた6月中旬以降、しばらくの間、売買双方が取引の着手を見送っていたが、7月入り以降は再び、商いが活発化した。8月中旬入り後の市場では、10~11月に中国へ到着するCFRベースで、イラニアンライト原油(IL)がICEブレント指標に対して3.50~4.00ドルのディスカウント、イラビアンヘビー原油(IH)が同指標に対して5.50ドル前後のディスカウントで、それぞれ成約が具現した。北東アジア企業は「中国企業の多くは、イラン産原油を他の中東産に比べて割安と評価して買い付けを続けている。ILとIHはいずれも、大型原油タンカー(VLCC)により中国企業へ販売されおり、ここ最近では、月間にVLCCで約20隻相当の数量が中国へ仕向けられているようだ」と指摘した。
【アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ】 カナダ産重質油種のアジア向けの商いでは、TMXパイプライン出し11月着の商談が活発化した。11月中国着の売唱えは、アクセスウェスタンブレンド原油(AWB)がICEブレント指標に対して2.80ドルのディスカウント、コールドレイク原油が同指標に対して1.80ドルのディスカウントでそれぞれ聞かれた。いずれの売唱えも7月後半の10月着の売唱えに比べて1.00ドル強、下落した。
【南方】 マレーシア国営ペトロナスは、10月積み以降の同国産ミリ原油の公式販売価格(OSP)の決定方法を修正する。現在、ミリ原油の最終的なOSP価格はラブアン原油、キケ原油およびキマニス原油と同じく、DTDブレントの月間平均値にバスケット価格、通称「MCO(MalaysianCrudeOil)OSP」のαファクターが加えられることで決定されている。10月積み以降についてミリ原油は、このαファクターにさらにβファクターが加味されて調整され、最終的なOSP価格が決定されることになる。新しい価格決定方式による10月積みのαファクターおよびβファクターは9月に発表される。
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