石油化学=8月18~22日:ベトナムLSPが稼働再開も、中韓で石化再編機運
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は小幅な値動きとなった。中国市場では供給が比較的限られる一方、誘導品メーカーの採算性が低下しているため、強弱感が対立しているもよう。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週後半にかけて強含む場面がみられた。中国の鄭州商品取引所でPTA先物相場が急伸したことが要因のひとつ。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場に変動はみられず。供給に荷余り感はないものの、誘導品メーカーは唱えを切り上げてまで積極的に買い付けようとしておらず、膠着状態となった。週内では北東アジア着のスポット市況に対し10ドルのプレミアムで成約が伝えられた。設備関連では、ベトナムのロンソン石油化学が前週末までにナフサクラッカーに原料を投入し稼働を再開した。
アジアのプロピレン市場は韓国の石化メーカーが生産能力を削減するとの情報が流れ、先行き相場動向を見極めたいとの思惑が強い。
北東アジア着の市場では、韓国の石化メーカーが今後生産能力をエチレンで270万~370万トン削減するとの情報が流れ、多くの商品の先物相場が上昇し、市場心理が強まった。
東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカー1社のポリプロピレン設備が不具合で稼働を停止しており、プロピレン供給が余剰となり、スポット販売に出た。
北東アジア着のブタジエン市場は、取引が低調。若干の売り物はあるようだが、需要家の買いアイデアが低いため、成約は難しい状況となっている。
東南アジアでは、ベトナムのロンソン石油化学がナフサクラッカーの稼働を再開したことに伴い、ブタジエンの売り物が浮上した。
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