LNG=8月18~22日:北東アジア着市場では9月着の商談が一巡、需要家の視点は冬場へ
依然として猛暑による発電用のガス需要は旺盛だ。東京の21日の最大電力需要は5,457万kWと今夏3番目の多さを記録した。22日も東京は最高気温が35度前後まで上昇しており、「最大電力需要が5,500万kWくらいまで伸びる可能性は十分ある」(市場関係者)。日本では夏場に備えてLNG在庫を高めに積んでいた需要家が多いが、想定以上に電力需要が伸びたことで長期契約玉の引き取りを前倒す向きがあり、先々の在庫に多少穴が開いたケースがあるもよう。また少雨に伴う渇水懸念が解消していないこともあり市場のセンチメントは弱くない。ただ北東アジア着市場では9月着の商談が一巡しており、需要家の視点は冬場に向いている。さらに夏場の太陽光増に伴う需給調整はガス火力発電所の出力抑制や計画停止で対応するとみられるため、期近着のスポット調達には消極的なようだ。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 インド国営石油(IOC)が20日応札の締め切りの入札で、9月14~21日ダヘジ基地(年間受入能力1,750万トン)着を買い付けた。落札価格は10.73ドルだったようだ。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アルゼンチン国営IEASAは南極寒波団の影響による暖房需要増に対応するため、7月15日に応札を締め切った入札を通じ、8月着の5カーゴを英BPから調達。しかし、足元の在庫が潤沢なため、今週に入って1カーゴの引き取り延期を決めた。
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