LPG=8月25~29日:中国着プロパン相場が上昇
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着プロパンが売り手の増加で軟化。8月28日時点でJapan Indexのプロパンは529.00ドルと前週比5.00ドル下落した。一方、ブタンは需給引き締まり感の強さから上昇した。ブタンのJapan Indexは539.00ドルと同5.00ドル切り上がった。9月後半着カーゴを抱える売り手が販売を急ぎ、週の半ばにはプロパン2万3,000トンの商談水準は9月極東着市況対比13ドルのディスカウント(27日時点で518ドルもしくは9月CP対比2ドルのプレミアムに相当)まで切り下がった。China Indexはプロパンが574.00ドルと前週比9.50ドル高となった一方、ブタンが554.00ドルと同14.00ドル安。複数のプロパン脱水素(PDH)プラント操業プレーヤーがプロパンの買い付けに動いた一方、ブタンは中東トレーダーがスポット販売に動いた。非米国産カーゴの華東着の商談はCP対比50ドル台のプレミアムで展開されている。
FOB中東:
9月CPは8月CPを下回って確定すると予想されている。FOB中東市場では、9月CP対比でディスカウント圏でスポット玉が売買され、需給はタイトではないと市場関係者は指摘。さらに、米国積みカーゴがインドに供給されており、インドからの中東産カーゴに対する需要が以前より弱いことも弱材料視されている。このなか、9月CPはプロパン515ドル、ブタン495ドルで確定するとの見方が市場関係者から寄せられた。10月積みでは複数のプレーヤーがプロパン/ブタン各2万2,000トンを探しており、買唱えが10月CP対比20ドル台前半のディスカウントで聞かれた。
日本国内:
9月渡しの陸上京浜はプロパンが84,500~85,500円、ブタンが83,500~84,500円で開始した。売り手はプロパンを85,000円から85,000円台半ば、向け先により84,000円台半ばで販売可能とみられるが、9月CP確定前は総じて様子見の卸業者が多かった。一方、9月入り後には85,000円台を下回る売りものが増えるとの見方が聞かれた。プロパンの出荷不振を受け、卸業者勢が売り込みを強めるとみられているためだ。一方、出荷不振から8月渡しで売り込みを続ける卸業者も散見された。



