原油・コンデンセート=9月1~5日=コスモなどが米国産WTIを手当て
中東原油/コンデンセート イラン産原油のアジア向けの商いでは、中国企業がスポット購入を継続している。山東省に製油所を構える独立系エネルギー企業の多くは9月入り後、イラニアンライト(IL)とイラニアンヘビー(IH)を国営イラン石油(NIOC)およびトレーダー数社から手当てしている。米政府がイラン産原油を購入する国に対して二次制裁を科すなど、イラン産原油の取引に制限をかけているものの、中国企業の多くは、他の中東産、西アフリカや米国など域外産に比べ割安と判断している。イラン産の中国向けは、売り手が大型原油タンカー(VLCC)を用いて供給するケースが多く、月間の輸入量は、ILとIHあわせてVLCCで約20隻分に相当する水準に達しているようだ。「中国向けの一部には、マレーシアやインドネシアなど他国で一度荷揚げされた再輸出のカーゴが宛がわれている」(中国企業)と伝えている。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 11月北東アジア着の米国産WTIミッドランドの市況連動相場は小幅上昇した。傭船相場の上昇を受けた。11~12月北東アジア着WTIミッドランドの商談水準はDTDブレントに対して3ドル台半ば~後半のプレミアムで伝えられた。しかし、WTIミッドランドは競合油種のアブダビ産マーバンと比べて依然として割安感を保っており、需要は堅調。12月着の商談では、日本や韓国の需要家がWTIミッドランドなど米国産軽質油種のスポット購入を継続している。このなか、GSカルテックスは今週、12月着WTIミッドランド200万バレルを米シェブロンから購入した。成約価格はドバイ市況対比3ドル台半ば~後半のプレミアムだった。さらに、コスモ石油が先週半ば~後半にかけて、12月着WTIミッドランド200万バレルを購入していたことが判明した。日本勢では、これに先立ち、ENEOSが12月着WTIライトとマーズ計200万バレルを購入していた。
南方原油/コンデンセート 10月積みベトナム産の商いでは、同国国営PVオイルが実施したSV-DNの販売入札を恒逸石化(Hengyi)が落札した。その後の調べで、この落札価格がDTDブレント指標に対して3ドル台前半のプレミアムだったとの情報が伝えられた。恒逸石化は、今回落札したSV-DNをブルネイで運営する製油所に持ち込むようだ。8月19日応札の締め切りで実施されたこの入札の対象は、10月6~12日積みの1カーゴ(30万バレル)だった。
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