石油化学=9月1~5日:芳香族が軟調、原油安や川下の需要低迷で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はいずれも週を通じて軟調に推移した。原料コストの指標となる原油相場の動きを映した。また中国では9~10月に最終製品需要が盛り上がるが、足元で需要の回復がみられないことも下げ材料となった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場はもち合い。日韓台でエチレンの減産が続いているうえ、シンガポールでアスター・ケミカルズ・アンド・エナジーのナフサクラッカーで起きた火災事故の影響から品薄感がある。一方で、誘導品の採算性が低下した状況が続いているため買い気は乏しく、取引は膠着感が強まっている。
アジアのプロピレン相場は全面高となった。
アジアのプロピレン市場では、韓国の石化メーカー2社のナフサクラッカーが10月以降に定修入りするうえ、東南アジアのプロピレン設備で不具合が続いており、供給にタイト感が強い。一方、中国国内相場が堅調に推移するなか、需要家の買い気が強まった。
北東アジア着のブタジエン市場では、11月末着の欧州品が中国向けに成約されたと伝えられた。ただ全体的に買い気に強さは見られない。
東南アジア着では、シンガポールのアスター・ケミカルズ・アンド・エナジーが、ナフサクラッカーで火災が発生したことに伴い、不足するブタジエンの調達に動いていたもよう。
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