石油化学=9月8~12日:プロピレンが品薄感から強含み
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場および北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はいずれも週半ばに堅調に推移する場面がみられた。原油相場の動きを映した。前週に指標となる中国のベンゼンやPXの先物相場で下げ基調が続き、安値圏に近づいたことから小幅反発したことが押し上げ要因となった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は小動き。前週までに米国品が中国向けに成約されたとの情報が流れたこと、中国国内で中国海洋石油(CNOOC)傘下の寧波大榭石化が保有する深度接触分解装置(DCC)で生産されたエチレンの販売が開始されたことなどから、供給の品薄感が後退した。このなか買い気が後退した。
アジアのプロピレン相場は供給タイトを背景に全面高となった。
アジアのプロピレン市場では、韓国および東南アジア品ともに供給タイト感が強い一方、需要家の買い気が見られるなか、需給に引き締まり感がある。こうした状況下、相場の基調が強まった。
韓国では、石化メーカー1社が10月積みを2カーゴスポット販売した。
アジアのブタジエン市場では、台湾のフォルモサ石油化学が10月積み品2カーゴを販売したと伝えられた。供給面では、シンガポールのアスター・ケミカルズ・アンド・エナジーが保有するナフサクラッカーで8月下旬に火災が発生したことを受け、東南アジア品の北東アジア向け供給が絞られるとの見方がある。一方、需要面では中国の合成ゴム先物相場の軟化や、韓国の大手需要家が定修を予定していることを受け、買い気に強さがない。このなか、それほど需給が引き締まっている様子は見られない。
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