LNG=9月8~12日:スポット需要は閑散
北東アジア向けの新規のスポット需要は乏しい。このところ日本需要家から買いの関心が聞こえていたが、すでに残暑による需要増加に耐えうるだけのカーゴを確保したとの声が聞かれる。それどころか一部需要家は今後、余剰カーゴの販売に乗り出す可能性があるようだ。東京は9月後半から最高気温が30度以下まで低下するとの予報が出ており、夏場の需要期の終わりを意識する向きもある。韓国でも最大電力需要が先週後半から右肩下がりとなっており、11日の予想は7,970万kWと、8,000万kWを割り込む見通し。発電用ガス需要も減少している公算が大きいため、韓国需要家からの引き合いは生じにくいとみられる。さらに中国向けの需要も限定的との見方が根強い。邦アナリストは「中国は米国の様子を見ながらではあるが、露アークティック2プロジェクト(年産1,980万トン)出しをさらに1~2カーゴ輸入してもおかしくない。そもそも景気低迷によって需要が弱いため、中国勢は長期契約玉の転売を進める可能性がある」との指摘を寄せた。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 インド国営グジャラット州石油会社(GSPC)は9日応札の締め切りで開示していた入札を通じ、10月25~31日インド着1カーゴを11ドル台前半で買い付けた。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 米グレンファーン(Glenfarne)は10日、欧ガンボーとテキサスプロジェクト(年産400万トン)積みの売買契約書(SPA)をFOBベースで取り交わした。グレンファーンが2028年のプロジェクト開始以降、20年にわたって年間50万トンのLNGをガンボーに供給する。両社は以前に当該契約の覚書(HOA)を結んでいた。
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