LPG=9月8~12日:極東着は強含み、需要堅調で
CFR極東:
先週の極東着市場は、需要の底堅さから上昇。11日時点でJapan Indexのプロパンは547.25ドル、ブタンは557.25ドルといずれも前週から8.50ドル切り上がった。日本着では買い戻し需要を抱えるトレーダー勢による10月着プロパン2万3,000トンの調達が活発化。トラフィギュラは10日、10月前半着プロパン2万3,000トンを10月極東着市況対比8ドルのディスカウント(10日時点で545ドルもしくは10月CP対比4ドルのディスカウントに相当)でMBエナジーから調達した。10月後半着でも同荷姿が10月極東着市況対比7.5ドルのディスカウントで成約に至ったとの情報もある。ブタンでも、買い付け入札を通じて韓国輸入1社が10月前半着ブタン単体を物色した。China Indexはプロパンが600.50ドル、ブタンが580.50ドルといずれも前週比2.00ドル高となった。華南や華東のプロパン脱水素(PDH)プラント向けにスポット需要が見込まれる。
FOB中東:
インド輸入1社が10~11月積みプロパン/ブタン各2万2,500トンを対象とした買い付け入札を開示した。新たな需要が浮上したことを受け、10月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの成約可能な水準は10月CP対比1桁台のディスカウントとの見方が寄せられている。すでに売り手は強気姿勢を取っており、同荷姿に対する売唱えを10月CP対比プレミアム圏に切り上げているとの情報もある。しかしながら、来年分ではインド輸入業者勢が米国産カーゴを対象とした買い付け入札を実施すると見込まれる一方、中東からの供給が増える計画が伝わっていることから、需給は緩和する方向ともみえる。
日本国内:
9月渡しの陸上京浜はプロパンは81,800~82,400円、ブタンが81,100~81,500円と前週から続落した。大手元売り1社が全国で積極的にスポット販売を推し進めた。販売不振から在庫水準が高くなっており、処分売りを進めたとみられる。これに別の元売り1社が追随したとの情報も伝わるなど売りが優勢となった。一方、8月まで販売に積極的だった別の元売り2社は鳴りを潜めている。10月CPが9月対比で大幅に上昇するとの見方から、10月の市況上昇が見込まれている。先高期待から9月のスポット販売については慎重な構えを取っているとみられている。