LPG=9月15~19日:日本着下落、米国産プロパンの売り加速で
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着プロパンが売り気の強さから下落した。18時点でJapan Indexのプロパンは543.50ドルと前週比3.75ドル下落した一方、ブタンは559.50ドルと同2.25ドル上昇した。米国産プロパンを抱える売り手が販売を急ぎ、週の前半にプロパン2万3,000トン計11~12カーゴが成約に至った。この時点での成約価格は10月極東着市況対比5~8ドルのディスカウントだったものの、同荷姿の商談水準は週の後半に10月極東着市況対比10~12ドルのディスカウントまで落ち込んだ。China Indexはプロパンが610.50ドルと前週比10.00ドル、ブタンが597.50ドルと同17.00ドルいずれも前週から切り上がった。非米国産カーゴの需給引き締まり感が強まった。中国のプロパン脱水素(PDH)プラント向けに非米国産カーゴを対象とした買い付け入札が実施されたが、応札が少なくキャンセルされた。その後、一部の買い手は米国産カーゴをも対象とした買い付け入札を再度実施している。
FOB中東:
10月の中東積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は10月CP対比2~8ドルのディスカウントと前週から底上げされた。インドのヒンダスタン石油(HPCL)が10月および11月積みのプロパン/ブタン各2万2,500トン各月1カーゴずつの買い付けに動いたほか、中国の輸入業者勢が中東をはじめとした非米国産カーゴに買い気を示しており、中東積みの需要が堅調だ。また、中東/極東フレート相場が天井を打ったとの見方が浮上したことも相場を押し上げる要因になった面がありそうだ。こうしたなか、カタールエナジーが17日の応札締め切りで実施した10月21~23日積みプロパン/ブタン各2万2,500トンを対象とした販売入札は10月CP対比5ドルのディスカウントでサウジアラムコの関連会社の中東トレーダーが落札したとの情報が伝わった。一方、10月CP対比プレミアム圏での落札だったとの情報もある様子。
日本国内:
9月渡しの陸上京浜はプロパンが81,500~82,100円と前週から下落した。ブタンは81,100~81,500円と前週の水準を維持。10月の国内市況が前月から上昇するとの先高観測があるものの、気温の高さからプロパンの給湯用需要が振るわない。仮需の発生は限定的と見込まれ、スポット市場で売りが加速した。他の地域でも一部の元売りがスポット供給を推し進めたことで売りものが増加し、相場が押し下げられた。中京で二次基地を運営する大手卸業者1社が買い付け入札を実施し、プロパンに対し82,000円台前半での応札があったとの情報が寄せられた。霞基地出しでは、卸業者間で同水準の成約が、知多出しではこれをやや下回る水準での取引もあったもようだ。