LNG=9月15~19日:需給バランスの最適化はスワップで対応との見方
北東アジアの需要家向けの商談は乏しい。残暑への対応を目的としたスポット調達は完了している向きが多い。ただ残暑が長引いており、需要が少なからず上振れている可能性がある。東京の17日の最大電力需要は5,304万kWと、5,000万kWを上回るのは2日連続。「最高気温は8月と比べ下がってきているものの、湿気が多いため冷房需要が高止まりしている」(市場関係者)とのこと。また例年は9月から発電所の定修が本格化するが、残暑が長引いているため今年は9月に発電所の定修入りすることが難しいようだ。需要期に入る12月までに定修を終える必要があることから10~11月に定修が集中し、不需要期にもかかわらず10~11月は電力需給の逼迫が発生する怖れがある。このなか一部の電力会社は冬場までスポット調達の必要はないとしているが、大手電力会社は需給バランスの最適化を狙ったスワップ取引を活発化させるとみる向きがある。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 インド国営石油(IOC)が開示していたDESベースの買い付け入札は、16日に締め切られていたもよう。この入札はカタールエナジーが10月30日~11月7日エンノール基地(年間受入能力500万トン)着を10.80~10.90ドルで落札したようだ。また、IOCは新たに17日応札の締め切りで買い付け入札を実施していた。対象は10月30日~11月9日ダヘジ基地(年間受入能力1,750万トン)着1カーゴ。加えて、インドの独立系電力会社トレントパワーも17日応札の締め切りで買い付け入札を実施していた。対象は11月1~30日ダヘジ基地(年間受入能力1,750万トン)着1カーゴだった。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 国営アンゴラLNGは17日応札の締め切りでアンゴラプロジェクト(年産520万トン)出しの販売入札をDESベースで開示している。対象は10月南米、欧州、中東、南アジア、東南アジア着の1カーゴ。
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