LPG=9月29日~10月3日:プロパン/ブタン同率玉の相場上昇
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着、中国着とも下落した。10月CPが市場予想を大幅に下回って確定し、中国プレーヤーによる買い気が非米国産カーゴに向くとの見方から、米国産カーゴの供給余剰感が強まった。2日時点でJapan Indexのプロパンは500.75ドル、ブタンは516.75ドルといずれも前週比34.75ドル軟化した。China Indexはプロパンが518.50ドルと前週比18.50ドル、ブタンが512.50ドルと同73.50ドルいずれも前週から下がった。日本着市場では、11月前半着プロパン4万6,000トンを抱える売り手が10社前後見えているという。11月前半着プロパン2万3,000トンでは、米供給1社が売唱えを11月極東着市況対比13ドルのディスカウント(502ドルもしくは11月CP対比35ドルのプレミアムに相当)まで切り下げたが、買い手は現れなかった。
FOB中東:
11月の中東積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は11月CP対比フラット~8ドルのプレミアムと前週から上昇した。サウジアラムコが9月30日にターム顧客に通達した10月CPは市場の予想に反し大幅に下落した。11月CPも10月CPを下回るとの観測が広がったことで、11月積みの買い気につながった。また、中東/極東フレート相場が軟化したことで、FOBベースでのスポット調達意欲が刺激されたことも相場の下支えとなった。こうしたなか、カタールエナジー(QE)が11月16~17日積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを11月CP対比プレミアム圏で販売したとの情報が伝わった。参加者を選別したうえで販売入札を行ったと、一部の市場関係者は指摘した。
日本国内:
10月渡しの陸上京浜はプロパンが80,000~81,000円、ブタンが80,000~81,000円とともに前週から急落した。一部元売りの売り気が背景にある。卸業者1社は川崎、鹿島出しのプロパンを80,000円前後で売り唱えた。同社は元売り1社が販売したプロパン79,000円の玉を担いだとみられている。しかし、市況が一層下落するとみている買い手が多く、これら売りものへの買い気は限定的だ。ブタンについては、川崎および鹿島出しで81,000円前後の売唱えが伝えられた。ただ、これらの売り手は上記元売りとは別の元売りからブタンを引き取っていた様子。