国内石油製品=10月6~10日:陸上ガソリン、阪神の下げが先行へ
10月相場に入った陸上ガソリン相場は、上値の重さを指摘する声が複数から寄せられた。10月から食料品が再値上げされたほか、シルバーウィークの反動による消費者の節約志向も響く。ただ、政治の混乱から円が売られ、1ドル=153円を突破。円安に伴い第3週以降の系列仕切り価格の値上げ観測が台頭し、千葉は前週から変わらずの132円、阪神は1円安の130.6円と、東西で地合いが分かれた。
もっとも、10日の海外相場しWTI原油が58ドルまで急落し、為替も153円台から151円台へ円高に揺り戻されたほか、NY株も暴落するなど、流動資産の不安定さが露わとなった。海外市況の乱れで先行きの不透明感が増している。
また、国内では自民党総裁選後の首班指名に伴う与野党混迷を受け、政治の空白が続いている。ガソリン暫定税率廃止に向けた審議は空転しており、野党提出の暫定税率11月1日廃止案は極めて難しい状況だ。並行して現行補助金の仕様も先が見えない。政治空白が続けば続くほどガソリン相場は現状維持、ないしは節約志向から上値の重さが残る地合いとなりそうだ。
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