石油化学=10月27~31日:ブタジエン続落、欧米品の余剰感強く
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はいずれも軟調。原料コストの指標となる原油相場が週後半にかけて弱含む場面がみられたことを受けた。PXでは川下のポリエステル製品が冬物の需要期に入っているが、前週みられたような堅調な値動きは当週にはみられなかった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場に大きな動きはみられなかった。11月品の商談は一巡しつつある。ただ市場には売り物が残っているとの声もあり、供給の潤沢感は払しょくされていない。設備関連では、マレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)が保有するナフサクラッカーが11月初めごろから10日間程度停止するとの情報が寄せられた。設備に不具合が生じたもよう。
アジアのプロピレン市場では東南アジア地域の供給に依然としてタイト感がある。
北東アジア着の市場では、売り買いの唱えが薄く、商い閑散。
東南アジア市場では、稼働を停止しているプロピレン設備が多いなか、供給にタイト感が続いている。こうした状況下、ロッテケミカル・インドネシアが実施した販売入札が東南アジア着のスポット市況に対し15~20ドルのディスカウントと割高水準で落札された。
アジアのブタジエン相場は、供給潤沢感を受けて続落した。欧州の誘導品設備でのトラブルなどを背景に、米国品のブタジエンの供給に余剰感があり、引き続きアジア向けに米国品の販売打診が見られる。また中国向けに韓国品の成約も伝えられた。
東南アジアでは、石化メーカー1社が12月初め積みのスポット玉を販売した。また一部のメーカーが2026年の年間販売契約を結んだ。

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