国内石油製品=10月27~31日:陸上ガソリン、政治色強まる
陸上ガソリン相場は、10月下旬の取引一巡に対し、11月から始まるガソリン暫定税率廃止に向けた補助金拡充を意識した販価設定が広がった。与野党案では11月中に10円、12月に5.1円を補助し、すでに投入されている10円の補助金と合わせて25.1円とし、12月31日に暫定税率分25.1円と相殺する方針だ。ガソリン暫定税率は12月31日付で廃止となる。卸業者のなかには11月中の補助金10円拡充を商機に早くも織り込んだ価格設定が表面化。10月最終週の系列仕切り価格3円上げに対し、11月渡し初日の販価は千葉が前週比1.45円安の128.8円、阪神が変わらずの127.5円と、補助金動向に左右される政治色が強い地合いが広がった。
もっとも、積極財政への期待感から円が売られ、為替は円安傾向を強めているほか、原油相場も60ドル前後からの値崩れはなく、底堅い一面も垣間見える。コスト面では必ずしも先安とは言い難く、11月相場も波乱の様相を含んでいる。
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