LNG=11月3日~7日:北東アジアの10月のLNG輸入量は前年同月比140万トン減少
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北東アジアの需給は緩い。多くの需要家は高在庫を理由にLNG輸入を急いでおらず、日中韓台が10月に輸入したLNGは約1,670万トンと、前年同月より140万トン前後少なかった。一方世界のLNG供給量は増勢で、10月の輸出量は計3,850万トンと月間輸出量としては過去最高を記録した。さらに多くの需要家が新規プロジェクトの立ち上げに伴い、長期契約で確保するLNGの比率が上昇しており、スポット調達の優先度が下がっているようだ。日本商社は「ファンダメンタルの弱い状況が続いている。日中韓は在庫消化に苦心する向きが多い」と指摘。実際、今年はスポット購入よりも転売に積極的な需要家が目立つとの声が聞かれる。市場関係者は「東京ガスの所有する船舶が関西で荷揚げするケースをしばしば耳にする」と伝えた。さらに中国北部では寒波の到来によって国内の陸上LNG相場が上昇していたが、気温上昇によって一時的な上げにとどまったもよう。このため中国では国際スポット相場に対する割高感が解消されず、輸入玉に対する買い意欲が後退しているようだ。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 インド国営ガス会社(GAIL)が3日応札の締め切りで実施していたスワップ入札が落札された。米国積み欧州着2カーゴの落札価格は、DESベースで蘭天然ガス(TTF)市況に対して50~60セントのディスカウントだった。GAILはこの入札で1月8~14日と1月18~24日ダホール(Dabhol)基地(年間受入能力500万トン)着の計2カーゴを購入する代わりに、12月20日~1月20日米国積み欧州着の計2カーゴを販売した。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アルジェリア炭化水素公社(ソナトラック)が11月15日アルズープロジェクト(年産2,080万トン)またはスキクダプロジェクト(同450万トン)積みの1カーゴを対象にFOBベースの販売入札を開示している。
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