LPG=11月3~7日:米国産カーゴの売り手多く
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着、中国着とも軟化した。原油安や売り手の多さを受けた。6日時点でJapan Indexのプロパンは480.00ドルと前週比36.50ドル安、ブタンが506.00ドルと同31.50ドル安となった。米国産カーゴを抱える売り手が多く、これが相場の重石となった。一方、買い気は底堅い。日本のプレーヤーはカナダ産や豪州産カーゴを手放す代わりに、米国産カーゴの買い戻しに動いている。China Indexはプロパンが541.00ドル、ブタンが524.00ドルといずれも前日比12.50ドル下がった。複数のプロパン脱水素(PDH)プラント向けに米国産カーゴが販売された。
FOB中東:
12月の中東積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談は12月CP対比5~13ドルのプレミアムで推移した。同荷姿の商談に活気はなかった。中東の産ガス社勢はインド輸入勢からの要請を受け、ターム供給を増やしたもよう。このため、スポットの販売余地が限られると、一部の市場関係者はみている。もっとも、買い気も盛り上がりに欠けた。エクイノールが7日の応札締め切り、同日の応札有効期限で12月積みプロパン/ブタン各2万2,000~2万2,500トンを対象とした買い付け入札を実施したが、足元でみられる買い気はこれくらいだとの見方が伝えられた。なお、エクイノールはマレーシアのポートクラン着のプロパン/ブタン各2万3,000トンでも購入可能としていた。
日本国内:
11月渡しの陸上京浜はプロパン、ブタンとも78,000~78,500円と前週から下落した。スポット市場に売り手が増加した。元売り1社は川崎基地出しでプロパンを積極的に販売打診したようだ。この玉を担いだ一部卸業者はプロパンを78,000~78,500円で売り唱えた。一方、この水準まで売唱えを切り下げずに販売に慎重姿勢をとる向きもいた。12月市況が11月から上昇するとの見方があるため、先高観から販売を急がないプレーヤーもいると、一部の市場関係者は指摘した。



