原油・コンデンセート=11月10~14日:サウジ産、12月の中国向け供給が減少
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中東原油/コンデンセート 国営サウジアラムコは、中国の長期契約者向けの12月積みの契約数量を前月比で引き下げる。数量は合計で3,600万バレルと、前月11月積みの3,900~3,950万バレルを300~350万バレル下回る水準で、2カ月連続の減少。この減少の背景として、市場関係者からは中国は割安な水準となっていたアブダビ産などの他の中東産原油の購入を進めていた。また、ロシア産も継続的に調達できるうえ、「このところ中国はブラジル産原油の調達を増やしており、これもサウジアラビア産原油の購入量の減少の一因とみられる」(シンガポールのトレーダー)。一方、サウジアラムコはインドおよび日本の長期契約者に対する12月積みの契約数量を増やした。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 米国産の商いでは、インド向けの成約が聞かれた。ヒンダスタン石油(HPCL)が入札を通じて1月着WTIミッドランド200万バレルを購入した。売り手はノルウェーのエクイノールで、成約価格はDTDブレントに対して4ドル台半ばのプレミアムだった。一方、HPCLはこの入札でアブダビ産も調達した。この入札はインド時間6日9時応札の締め切りで実施され、対象は1月7~15日着および1月17~25日着の各200万バレルで、米国はインドに対してロシア産原油の購入停止を要請している。これを受けて、上記の需要家はウラルを中心とするロシア産の輸入削減を進めるとともに、その代替として米国産や西アフリカ産の調達拡大を検討している。
南方原油/コンデンセート 1月積み豪州産イクシスコンデンセートは、INPEXが計2カーゴを供給する。その後、各カーゴの積み日が判明した。内訳は、1月8~12日積みと、1月20~24日積みの各1カーゴ。12月積みの商いでINPEXは既報のとおり、12月23~27日積み1カーゴの販売を見送っていた。イクシスLNGプロジェクトでは、メンテナンス終了後まもなく、第二液化系列の熱交換器に不具合が発生した。この影響で、10~12月積みのイクシスコンデンセートの船積みには遅れが生じている。現時点で、この生産トラブルは解消したとみられるものの、「INPEXはトラブルの再発防止を第一とし、イクシスコンデンセートの販売を急いでいない様子」(北東アジアのエネルギー企業)。
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