LPG=11月10~14日: 需給逼迫で中東積みが上昇
CFR極東:
先週の極東着市場は、日本着、中国着とも上昇した。買い気の高まりに引っ張られた。13日時点でJapan Indexのプロパンは505.50ドル、ブタンが526.50ドルといずれも前週比20.50ドル高となった。China Indexはプロパンが558.00ドル、ブタンが541.00ドルといずれも前日比17.00ドル上がった。日本のプレーヤー数社がプロパンフルカーゴを調達。さらに、複数の中国プレーヤーが米国産プロパンをも含む条件で12月着の買い付け入札を実施した。余剰玉が消化されたことで、極東着の需給が引き締まった。華東の石化1社が実施した12月前半着プロパン単体を対象とした買い付け入札では、参加者が1社に限られたために最終的にキャンセルされた。
FOB中東:
12月の中東積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談は12月CP対比17~25ドルのプレミアムと前週から12ドル上昇した。需給が引き締まり相場が押し上げられた。クウェート産ガス1社が供給不足からターム顧客に対しキャンセルを要望したようだ。同国の製油所でトラブルが発生し、生産が減少したことなどが背景にあるとの見方が寄せられた。もっとも、キャンセルに積極的に応じるプレーヤーはみられなかった。インド向けの供給を確保するため、キャンセルに応じられないとするトレーダーも見受けられた。こうしたなか、スポット市場では、アブダビ国営石油傘下の中東トレーダー1社が12月積みプロパン/ブタン各2万2,500トンを物色していたが、応じる売り手は現れなかった。また、シェブロンも買い付け入札を通じてプロパン/ブタン各2万2,000~2万2,500トンを調達しようとしたが、オファーがなかったという。
日本国内:
11月渡しの陸上京浜はプロパン、ブタンとも77,200~77,700円と前週から軟化した。元売り1社の販売意欲が旺盛で、卸業者間の商談でも売り込みが強まった。複数の大手ディーラーがプロパン、ブタンの売唱えを77,200円まで切り下げた様子。一方、需要期に差し掛かったなか、配送への懸念が浮上している。川崎からの距離が長い長野県や山梨県へのタンクローリーの配送が窮屈になり始めているとの情報が聞かれた。



