国内石油製品=11月17~21日:陸上ガソリン、補助金拡充で上値重い
陸上ガソリンは、暫定税率廃止に向けた補助金拡充第2弾を27日に控え、上値が重かった。13日に第1弾の補助金5円が拡充され、小売価格は17日時点で前週比3.7円安の169.8円と、値下げが応分に浸透。21日の卸価格は先行値下げがすでに織り込まれ、千葉は前週比0.5円安の126.55円、阪神は同0.15円安の125.75円となった。第4週の系列向けガソリン仕切り価格は5.5円の下げ。都内では多摩地区を中心に店頭価格155円以下に設定するSSも増えている。
ガソリンは3連休の行楽需要、さらに12月の年末需要に向け小売価格の値下がりは一定の需要回帰となりそうだ。もっとも、川崎製油所や愛知事業所など定修中の製油所が近々に立ち上がるとされ、供給面の不安はない。また、小火騒ぎや二次装置不調など、複数製油所から伝わっているものの、ガソリン精製の大きな乱れは今のところない。
一方、政府は大規模経済対策を発表し、為替市場は円安傾向を強めている。為替は一時1ドル157円台まで下落した。円安は原油コストの上昇要因となるだけに、ガソリンの補助金拡充はあと2回、計10円を予定しているものの、円安がさらに進めば下げ幅として必ずしも額面通りにならない可能性も出てくる。

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