LNG=11月24~28日:調達ルームに空きのない需要家が散見
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需給緩和感が根強く、スポット取引は売買ともに低調だ。日本はおおむね気温が例年並みで推移していることから追加需要が乏しく、「年内は誰も購入に動かなかったとしても不思議ではない」(日本需要家)。また複数の買い手が年間受渡計画(ADP)に沿った長期契約玉の引き取りで需給バランスを保てるとしているうえ、そもそも調達ルームに空きがないようだ。このため売り手も北東アジア向けのスポット販売には消極的な姿勢を示している。市場関係者は「大西洋圏出しのカーゴを2月着ベースで販売しようと検討していたが、需給緩和懸念から利ざやを確保することが難しいと判断して、最終的に供給元へカーゴを売り戻した」と伝えている。またLNGカナダプロジェクト(年産1,400万トン)の第2液化系列が11月上旬に生産を開始したため、まもなくカナダ出しのアジア向け供給が増加する公算が大きい。このため需給が引き締まる要因が見られないことから、1月着相場は今後10ドル台半ばまで下落するとみる向きがある。ただ「安くなると東南アジアや南アジアから買い気が出てくる可能性がある」(同)との指摘も寄せられた。市場では関西電力がスワップ入札で4月日本着カーゴの購入を狙っているとの声が聞かれる。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 25日応札の締め切りで実施されていたエジプト着ベースの買い付け入札は、対象の4カーゴすべてが落札に至ったようだ。このうち1カーゴの落札価格が蘭天然ガス市況に対して1セントのプレミアムだったと伝えられている。市場関係者によると、今回の買い付け入札はエジプト国営石油会社(EGPC)が主体者だったという。対象は12月8~9日にダミエッタ沖の浮体式貯蔵再ガス化設備(FSRU)「Energos Winter」号に到着する1カーゴと、12月13~14日、同14~15日、同15~16日にアインスクナ基地(年間受入能力370万トン)に到着する3カーゴだった。12月14~15日着カーゴはヨルダンのアカバ基地(同380万トン)でも受け入れが可能。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 トルコ国営ボタシュが新たに27日応札の締め切りで買い付け入札を開示した。対象は1月着2カーゴと2月着2カーゴの計4カーゴ。
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