原油・コンデンセート=11月24~28日:ウラル原油、インド向けが激減
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ロシア産ウラル原油の商いでは、インドの製油会社がスポット購入を控えた。米国からの要請を受けて、独立系大手リライアンス工業(RIL)や複数の国営石油会社がウラル原油の購入削減に動いたことから、12月のインド着の成約はこれまでのところ、5カーゴ前後と少なくなっている。中国およびトルコ向けウラル原油の需要も伸びを欠いた。「黒海沿岸のノヴォロシースクなどの港では売り先が確定しないウラル原油が大量に滞留している」(市場関係者)。これまでに12月インド着ベースで成約となったウラル原油の価格は、DTDブレントに対して5~10ドルのディスカウントとされ、11月着の商談水準を大幅に下回った。
【中東】 サウジアラビア国営サウジアラムコが進めるジャフラ(Jafurah)ガス田での天然ガスとコンデンセート生産は、計画に比べ遅れが発生した。当該プロジェクトに詳しい一部の市場関係者は、ジャフラ・コンデンセートの生産は1月入り後に始まり、供給開始は2月以降になるとの見方を強めた。当初はコンデンセートの生産が12月に始まり、1月入り後にも供給が開始されると目されていた。ジャフラ・コンデンセートは、供給開始からしばらくはサウジアラムコによる供給量が1カ月あたり4カーゴ前後にとどまるものの、最盛期には最大で1カ月あたり同8カーゴまで増加することになる。
【南方】 インドネシア国営プルタミナは11月中旬~下旬の市場で、同国石化TPPI向けにNWSCを調達した。英BPが1月4~8日積みの1カーゴを販売した。CFRベースで、DTDブレント指標に対してディスカウントで成約に至った。プルタミナは、このカーゴの調達をもって、1月着コンデンセートの調達を終えた。同社は11月入り後、TPPI向けの1月着コンデンセートの買い付け入札を複数回にわたって実施し、1月1~3日着と1月18~23日着カーゴの調達を目指していた。
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