石油化学=12月1~5日:ブタジエンに先高観、域外品の売り気後退で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は週半ばから後半にかけて堅調に推移する場面がみられた。中国国内で製油所の定修などの情報や、誘導品のスチレンモノマー相場がトラブル要因で強含んだことが強材料となった。北東アジア着のパラキシレン(PX)は週半ばに弱含んだ。主に中国の商品先物相場に連動安となった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレンのスポット取引は低調となった。来年の長期契約交渉が中心となった。韓国石化メーカー1社は減産を強化し、交渉開始を先送りしている。別の1社は最終合意が間近と伝えられた。東南アジア市場ではマレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)が12月25~26日積み5,000トンを販売した。
アジアのプロピレン市場は供給タイト感が続いている。
北東アジア着の市場では、輸入品の売り物が少ない一方、需要家の買い気が見られるなか、需給に引き締まり感がある。
東南アジア市場では、ペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)が所有している残油流動接触分解装置(RFCC)2基はそれぞれ5日と8日に再開する予定。このため、同社は1月積みに販売余力がある。
アジアのブタジエン相場は、現時点で大きな変動は見られないものの、先高に推移するのではとの見方が浮上している。FOBベースの取引では、中国で1月末から2月に積み込まれるカーゴが850ドルで成約されたと伝えられた。先行き域外品の到着数量が少なくなり需給が引き締まるため相場に先高観があるとの見方を受け、期先品が割高な価格で取引された可能性がある。

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